素材:銅/アルミ サイズ:W500×D500×H910mm/W600×D500×H650mm
初対面の人と会話するとき、緊張して何を話せばいいのかわからなくなることがある。そんなときに、この装身具に付いている部品を会話の代わりに交換する。すると、お互いに持つ部品の色が変わり、物理的な対話を行った証になる。仮に、その証を会話のきっかけにすることが出来れば、本来言いたかった思いや言葉にならないような気持ちを拡声器を使っているかのように主張しやすくなるのかもしれない。
本作品『Intoro』は「コミュニケーションツールとしての装身具」をテーマに彫金・鍛金技法を用いて制作された造形作品である。特にヘラ絞り技法(金工轆轤)を駆使した造形は、銅とアルミを主な造形材料とし、アルマイト、銀メッキ等の表面加工をする事で軽やかな印象と独特なフォルムを生み出している。 作者がこれまでも同様のテーマでの作品制作に於いても機械加工から生まれるフォルムや音や機構を持つ作品(装身具)を研究してきた。その成果と経験が本作の表現と計画性に現れている点も評価できるものである。 本作品は卒業制作としての評価だけでなく、金属工芸技法による立体造形作品としても高く評価できる優秀な作品であり、作者の今後の創作と研究の展開に期待するものである。
作者によるコメント
初対面の人と会話するとき、緊張して何を話せばいいのかわからなくなることがある。そんなときに、この装身具に付いている部品を会話の代わりに交換する。すると、お互いに持つ部品の色が変わり、物理的な対話を行った証になる。仮に、その証を会話のきっかけにすることが出来れば、本来言いたかった思いや言葉にならないような気持ちを拡声器を使っているかのように主張しやすくなるのかもしれない。
担当教員によるコメント
教授・手錢 吾郎
本作品『Intoro』は「コミュニケーションツールとしての装身具」をテーマに彫金・鍛金技法を用いて制作された造形作品である。特にヘラ絞り技法(金工轆轤)を駆使した造形は、銅とアルミを主な造形材料とし、アルマイト、銀メッキ等の表面加工をする事で軽やかな印象と独特なフォルムを生み出している。 作者がこれまでも同様のテーマでの作品制作に於いても機械加工から生まれるフォルムや音や機構を持つ作品(装身具)を研究してきた。その成果と経験が本作の表現と計画性に現れている点も評価できるものである。 本作品は卒業制作としての評価だけでなく、金属工芸技法による立体造形作品としても高く評価できる優秀な作品であり、作者の今後の創作と研究の展開に期待するものである。